台湾でも流行ったのか

 今はそんなに暇じゃないんだよね。大阪行っても、仕方がないほど動かないシステムなんで。でも、「大事な話があるから。すぐ、来て!」とか言われると、「新婚さん宅へ行ってらっしゃい」とか桂三枝に促されたかの如く、友人宅へ向かってしまうわけだ…。

NANA (1)

NANA (1)

 うーん…。大事な話=『Nana』を読めって…。やり過ぎでしょ?奥さん…。正午から、偽ニートに嫌がらせしてる場合じゃないよ、まったく。参ったよホント…。昼間に色んな「どーなってんだ?」ってクレームメールが届いてたみたいだけど、みんな申し訳ない。その頃僕は、キッチンのテーブルで、少女漫画を読まされてました。しかも、椅子が合わなくて、久しぶりに自分がヘルニアンである事を思い出さざる得ないほどの、激痛に襲われていました。
 まあ、子供を孕んだら旦那の帰りが遅くなったとか、石鹸の匂いさせて帰ってきたとか、映画付き合ってくれないとか、愚痴られたらさ。「知るか!!!文句があるなら、別れろ!メンドクサイ!」なんて言ってやりたかったけど、妊婦にサディスティックな態度は取れなくてね…。「凄く面白かった」とか言う、行きたかった映画の原作を読まざるを得なくなってしまった。1〜11巻までで許して貰ったけど、6時間くらいかかったよ。なかなかの重頭脳労働だった…。
 しきりに、「男性でも楽しめるよっ!」なんて言われたけど、それは若干違うかな。バンド話も出てくるけど、ただの恋愛モノでしょう。スタジオやらスキャンダルやらインディーズなんて言葉がチラホラ出てくるけど、登場するバンドは2組だけです…。「最近パンクも廃れて」なんてことを言うけど、音楽業界自体が見えてきません。
 やっぱり少女漫画を読むときは、1・2巻目がつらい。絵に慣れるのもそうだけど、ギャグセンスと時制の展開の速さに着いて行けないと、男性だから読めない。まあ、海外でも受けただけあって『Nana』はテンポ良く、ギャグセンスも幅広いかと。くっつきそうでくっつかなかたり、ゴールインしそうで別れたり、といった展開も、何か読者を惹きつける巧みな技術を持っているようですね。
 ただ、もう若者とは言えない僕としては、ややひいてしまう部分も…。とにかく、SE○するのが早すぎます…。乱れた性に、オジサン心配です。「好きだ!」「私も!」って恋愛が成立したその晩にベッドインって、違くない?ヤリコンの終電前のカップルじゃないんだからさ…。なんかもっと、こう、あるでしょ?いろいろテンション上げてって、そっからさあ。
 そういや昔、「好きってことは、そういうことでしょ?」って、当時、付き合ってた子が言ってたけど、「それは結構、違う!」と、今さらながら言っておきましょう。もちろん、そん時は「ラッキー」って感じでしたよ、ハイ。すぐにヤラしてくれるのが、助かる時もあるわけで…。まあ、雄ってのは、アッチが元気なうちは週何回かは抜いとく生き物だから、たまらなく愛情を感じた瞬間とか、その直後にマイサンがフルパワーになったりするわけじゃないんだよね。特に若いほど、フルタイム潜在的フルパワーだったりするから、告られた日に体を許す行為を繰り返す主人公が、マンガなのに痛々しく感じます。
 とにかく、痛々しい昼メロのような展開が続きます(11巻までしか読んでないけどね)。また、2組しか出て来ないバンド間で、ドロドロの恋愛劇が繰り広げられて、世界が本当に狭く感じてしまいます…。たぶん、そのドロドロさがファンにはたまらんのでしょう。
 ただ、バンドマンガで比較的エロシーンの多い『BECK』が、凄く可愛らしい青春漫画に思えてきましたぜ。方や『マガジン』方や『りぼんマスコットコミックス』。うーん、マスコットコミックスが付くと対象年齢が上がるんだろうか?それとも、「女の子の方が進んでいる」っていう話が眉唾じゃないって事なのだろうか?映画のCMとかで、『ナナ』と『奈々』なんていうテロップをしきりに見た気がするけど、コミック読んだ後は、『ピルを飲むナナ』と『飲まない奈々』って感じしかしませんねえ、もう。