スウィングおっさんず

ライブドア株価上昇。投機家たちなら当然の選択か?選挙結果が出る寸前まで、もしくは失言でメディアに叩かれるまでは、ホリエ信者の株購入を誘発できるってわけね。村上ファンドみたいなハイエナが一役買ってそうだけど、売り時を間違えると大火傷するぜ。まあ、実質の株価を600円前後と置いていれば、早めに買うのもありか。まあ、僕みたいな小心者は、とても買えないな。乱高下が激しすぎて、ストレスが溜まる。

ブラス! [DVD]

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ピコ氏(id:kuri1976)に、この『ブラス!』というイギリス映画を借りた。自分で感想を書けばいいのに、僕が書く方がいいらしい・・・。っていうか、自分のブログ更新しろよ。シャイニングじゃないけど、「仕事ばかりで遊ばないピコ氏は、今に気が狂う」ぜ。アンタの社長に言わせりゃ、「とぅっか、キー狂っちゃうんですよぅ」だぜ。
さて、『スウィングガールズ』は、女子高生がメインの吹奏楽部のお話なら、『ブラス!』は、閉鎖寸前の炭鉱労働者のブラスバンド話である。いや、ブラスバンド部のおっさんの話か?とにかく、ハリウッドでは、マーケティングの段階ではじかれそうな映画である。貧しいヨークシャーの町並み,炭鉱から出てきたオッサン達のシャワーシーン,炭鉱閉鎖反対集会で集まる山ほどのオッサン,太ってるか厚化粧のオバサン,ポケットから出されるクシャクシャの紙幣(ほとんど1枚)。
ブラスバンド部で唯一オッサンでないのが、最近売れまくってるユアン・マクレガーである。物語の冒頭で、オッサンだらけのバンド部に、美女が現れ、物語が展開する。しかし、若い男はユアン・マクレガーしかいないわけだから、恋愛面では出来レースを見守るしかない。炭鉱閉鎖も出来レース。バンドもまあ、出来レースだねえ・・・。
イギリス映画の良い所は、比較的淡白なところだ。いろいろと致命的な出来事をそこらじゅうに散らかしておきながら、爺さん清掃員の如く、黙々とゴム手袋で掴んで片付けていく。ハリウッド映画の方は、ちょっとした出来事でもすぐさま拾い上げて、NBAプレイヤーの如く、いちいちダンクシュートを決め「YAAAHA!YES!YES!USA!!!」って感じの進行が多いと思う。
やはり『ブラス!』も、淡白に進む。どうしようもなく貧しいのに失業して、今後の生活はどうなっていくんだろう?なんていう、観客の問いには応えない。金がなかろうが家がなくなろうが奥さんが出て行こうが、賞金の出ない大会へと身を投じていく。
9回裏に大量得点差で負けているベテラン選手の心境、とでも言うべきだろうか?「神様は何もしてくれないし、何か良くなるってわけでもない。またそれがわかってても、前に進んでるわけでなくても、聴いてくれる人がいる限りやるべきじゃない?可愛い娘、入ってきたしさ。でも、辞めるべきだけど・・・」みたいな、とても煮え切らない映画。まあ、その分、生臭いっていうか、劇的過ぎないので、リアルっていうか・・・。
激感動とか激逆転劇が大好きな人には、とてもお勧めできない映画です。イギリスの赤レンガの町並みが好きだったり、劇的な展開に辟易していたり、オッサンが好きだったりする人にお薦めかな?
蛇足だけど、ユアン・マクレガーの存在感は、オッサンどもの中にあっても凄いものがあった。オッサンの中でも浮き上がってるかのような存在感。いや、周りがオッサンだったから、よく見えただけかも・・・。