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昨日、バイト時代の友人から電話があった。
友人「ウチの嫁さんマジヤバくねえ?」僕「おっ、おう。久しぶり…」友人「なんだよっ、久しぶりじゃねーって。ウチの嫁さんヤバいんだって」僕「いや、久しぶりだりだけどな。どうした?死んだか?」友人「それマジヤバくない?」僕「ああ…」友人「細木数子って知ってる?」僕「えっ!?いやーTVは、一応つけるからなあ…」友人「そいつのさー、本とか集めてんだー。それでさー、この前、スゲエー怒っててさ」僕「数子で?」友人「浮気してるでしょ?とか言われてさー。離婚だなんだって、マジヤバいっしょ?」僕「それ、占いで当てられたの?」友人「違うけどさー。マジヤバいっしょ!」僕「わかった。何言ってっかわかんないことが、わかった」
という事で、2時間ばかり飲み屋で愚痴を聞いてあげた。『数子の本を買う=ヤバイ』『風俗通いがバレた=奥さん激怒』って、事らしい。「まあ、ガテン系とか営業の仕事してると、付き合いで風俗行ったりしなきゃいけないから、しょーがないって」と、適当に慰めてあげたけど、お前の日本語がマジヤバくねえ?死ねばいいのに!
そう言えば、細木数子ってまだ人気あるのかな?と思って視聴率など検索してみた。8月の視聴率で『ズバリ、アンタ死ぬわよ!(TBS)』のスペシャルが20.6%、『幸せっていうか、アンタも死ぬわよ!(フジTV)』で19.1%を記録した週もあったらしい…。なるほど、友達の嫁さんも、わけわからん本を買ったりしたくなるわけか。元々、女の人って占い大好きだしね。
その数子の経歴って、応援ページでは「10代でコーヒー店を経営し、21歳の時に結婚・離婚。その後波乱万丈の人生を経て、1982年から自ら編み出したという六星占術に関する著作を次々に発表して一躍有名になった。」ってことらしいね。波乱万丈の部分は、「高級クラブのママ→詐欺にあって借金まみれ→クラブ時代に知り合った財界とか政界の人とかと、いろいろあった」という、華麗なる転進の連続みたいだけど、占いの信憑性は、【自ら編み出した】って謳ってるわけだから、簡単に否定されてしまうような…。
そんな汚れな数子がTVに出ていると、次のCMに入るまで、つい見てしまうことがある。あまりにいい加減な占いもさることながら、保守的な政治思想、執拗なまでの男尊女卑のスタイルは、スタジオ内ですら、失笑が度々漏れる。彼女の出演番組に必ずと言っていいほど、司会が得意なお笑い芸人がつくのは、若者がとりあえず回したCHを替えにくくするのと、アンチ細木を納得させる為のキャスティングですらあるのだろうか?
強硬で明らかな無作法な物言いと、論拠の薄い発言の連続を、ネプッチューンやクリームシチューが、近めから茶化す。高齢の主婦層が好みそうな発言を楽しそうに語っている時は、彼らは頷いたり沈黙を保つ。数字を稼ぐ為の配置は巧妙且つ、残酷だね。お笑い芸人たちは、いつ細木数子への怒りが世の中を包んでも良い様に、多くの反撃体制も整えているだろう。将来のネタとしても、重宝される細木数子は、ちょっと哀れでもある、かもね?女の子を泣かすのは、スゲー寒いけどさ。それを好機の目で見てる、高齢の主婦層のサディズムも恐ろしいね。
ウチの母親なんかもそうなんだけど、細木数子の番組をホントに楽しそうに見る。軽くウザイ…。「ロクな勉強もしてこなかった、愚かな主婦層が喜んでみるんだよ」と切り捨てる人もいるだろうが、なんか、姑っぽいんだよね、あの悪口ババアは。番組で料理をやったり、ワイドショーのネタを論じたりもするよね。でも、一々、古臭い。明治時代の人?って感じたり、最新でも昭和中期の主婦の思想を押し付ける。
週2時間くらいなら、お姑さんと付き合っても良い。っていう、主婦の不思議な感情が、細木人気を支えているのだろうか?もちろん、そこが限界なんだろうね。幸楽の意地悪バアさんみたいのが、四六時中TVドラマに出演するようになったら、細木数子の支持も急落するんじゃないかな?まあ、古き良き昭和の儒教精神を、たまにTVで覗いてみるのも悪くはないんじゃないかと。21で離婚した昔の女に、結婚は語られたくないだろうけどね…。