欧米人に本気で引くとき
ピコ氏(id:kuri1976)の『誕生飲み』があった。しかし、肝心のピコ氏が、会社で同僚（ボエの人）に風邪をうつされ体調不良。もちろん、僕より飲んだり食ったりしていたものの、３件目でさすがにダウン。短パン半袖シャツに、時折タオルケットを掛けたり、それを押しやって扇風機（中）のスイッチを入れて急速冷却しつつ、後ろでイビキをかいています。風邪、治らんね。たぶん、起きたらさらに悪化してるよ。
ウィルスとの戦いの最中、ピコ氏の「シメサバひとつ！」という寝言を耳にして軽く引いたが、欧米産の映画・ゲームの残虐性に本気で引いてしまうときがある。行き過ぎた悪ふざけや、リアルを追及し過ぎた結果が残虐性を高めた場合、それも許容できることが多い。個人的には、その許容範囲が広いつもりだが、さすがに単なる『スプラッタ映画』や『実写画像取込み残虐ゲーム』には、理解の示しようがない…。
- 出版社/メーカー: アクレイムジャパン
- 発売日: 1993/12/17
- メディア: Video Game
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この『モータルコンバット』の日本における購入層は、日本製の格闘ゲームをやり込んでいて変り種をプレイしたい人や、安っぽい動きや不思議な世界観に惹かれた人、もしくは残虐描写（安っぽいんだけどね）をコミカルなものとして捉えられる人がほとんどだろう。
まあ、日本における販売実績は大したことがなくて、シリーズ作品ながら、販売されたPSの『モータルコンバット３』が３〜５万本程度しか売れていないらしい（他は、もっと売れてないと思うけど）。しかし、これが欧米になるとかなり話が違ってくるわけで、『モータルコンバット デッドリィ・アライアンス』（５にあたる。日本版は、ない模様）は２００万本を販売。最新作の『モータルコンバットVI Deception』（日本版は、ない模様）は米国において1週間余りで１００万本出荷するほどの人気作品だ。シリーズ累計販売は、２０００万本（０３年）と発表されている。日本での総売上げは、その１％を満たしているのだろうか…。
欧米と触れたが、『モータルコンバット』シリーズは、ドイツでは販売禁止に指定されているゲームだ。「『モータルコンバット』が原因で、同級生を殺害した」などと、ゲームに責任を押し付けようとする馬鹿げた記事を見かけたが、問題視されるゲームではある。和訳では『究極神拳』などと名づけられている、超必殺技のようなものが用意されていて、戦闘終了後にも拘らず、グロッキーな敵を殺害する。殺害方法はキャラごとにバリエーションがあって、真っ二つに切り裂く，腕を引きちぎる，骨になるまで燃やす，脊髄を取り出す、などなど…。
日本のメーカーでは、良識から言ってとても入れられない、いや、「ただ残虐な演出のために、そんなプログラム組めるか！」という反発にあって然るべきだろう。そんな発想自体、浮かんでこないかもね…。
とにかく、ゲームに残虐表現が組み込まれている、ということだけで販売規制や発売禁止の声が高まることには反対だ。前にも述べたが、所詮ゲームはゲームだ。銃と違って、ゲームで人は殺せない。敵側についてるからといって、バッサバッサと斬って捨てることを正当化する時代劇だって、十分に残虐だ。正義や人情があれば、相手側の人間性を一切無視して、大量殺人を厭わない訳だから。北野武の『座頭市』に【痛みの表現】や流血沙汰が取り払われたとしても、「座頭市なんてのは、殺人マシーンなんだよ」という言葉が、監督の口から消え去ることはないだろう。
ただ、『モータルコンバット』の残虐表現には、僕ですら嫌悪感を憶える。格闘ゲームは、格闘によって目前の敵に打ち勝つゲームである。打ち勝った後の敵を、わざわざ殺す必要性があるのだろうか？ストーリーとして、そうすることが必然だとしても、残酷な技をコマンド入力させ、残虐な殺害方法で締めくくったら高得点を与えるという手法は、常軌を逸している。プレイヤーが高得点を求めるのは当然のことで、「残虐な方法で殺害させよう」という、製作者側の意図が現れているからだ。
もちろん、日本のユーザーは少数で、悪ふざけ的なノリや物珍しさで購入しているんだと思う。また、海外のゲームバランスは、極めて理不尽なので、その難解さが気に入っているんだろう。しかし、何百万本も購入者がいるアメリカや、すぐに発売が決定してしまうヨーロッパのモラルって…。悪ふざけの域じゃないんだよね。スタンダードな格闘ゲームなんだよ、彼らには…。死刑制度撤廃とか盛んなボランティア精神とか持ってる人が多いのに、どうして残虐な傾向の強いものがメジャーになるんだろうか…。キリスト教？いやー、そんなわけないよね。
あっ、入れ忘れた、死ねばいいのに！（意味なし）
