拡大する死者と支援金

 パキスタン地震の死者は3万8千人超えですか…。「4万人以上に拡大する」とも言われている様子。昨年のスマトラ沖地震の死者は、25万〜30万人などと言われているから規模が違うのは分かるけど、今回の地震の対応で、欧州諸国の支援活動における出足が、やたらと遅いように感じるのは、僕だけだろうか?
 そりゃあ、パキスタンイスラム圏でリゾート地でもないし、軍事政権の傾向が強い。国際社会を無視して、核兵器を作成した過去も持っている。でも、スマトラ沖地震のインドみたいに、「支援なんかいらない!我々は、自国で処理できる」なんてロクでもないことを抜かして、島民を苦しめようとしていないんだから、宗教や政治体制にこだわらず、即時救援を目指すべきだったんじゃない?って思う。まあ、軍事政権取らせてるのだって、【対テロ防波堤】の意味合いが強いしね。
 もちろん、伝統的に(部分的にだけど)博愛精神の強いイギリスは、早々に救助チームを向かわせている。しかし、9日の段階じゃ、支援金は17万7000ドル(約2000万円)ぽっちだ。それに比べて、アイルランド政府が100万ユーロ(約1億3700万円)の支援表明をしてるのが、何か不思議です。まあ、アメリカなんて、当初10万ドルなんて発表したけどね…。でも、11日に500倍して5千万ドル(約57億円)って…。
 一方、東アジアでは、9日にバブル気味の中国が620万ドル(約7億)、10日に財閥好調の韓国が300万ドルの支援を発表したらしい。我国、日本は11日に2千万ドル(約23億円)も支援を決定していましたね。えーっと、EU連合の支援金の5倍ですか…。そんなに、金持ってましたっけ?韓国もこれに対抗して、援助金を吊り上げるだかなんだかネットに書かれてありましたが、真偽の程は、まだ僕にはわかりません。
 まあ、各国が被害の深刻さに(発生当初から各政府としては、惨状を予見できていたとは思うけど)、援助金や援助規模を拡大していくんでしょうが、やっぱりヨーロッパのノリが悪いように感じるかな。スマトラ沖地震って、最終的に日本は5億ドルなんて拠出したけど…。なんか、振り返ってみても、やり過ぎだよね…。アメリカでさえ、3億ドルだしね。でも、ドイツなんか6.8億ドルだよ。それに対して、パキスタンへは5万ユーロ(約685万円)の緊急支援って、1企業より金出す気ないんだね。今は、ドイツの支援金も吊り上がってるのかな?見つけられなかったけど。
 当然、大切なのは被災国に対する、思いやりや行動だってことは分かっているけど、【常任理事国入りレース】が掛かっていなきゃ金払いが悪くなるってのは、なんかエロイですわ。それでなくとも、欧州人は、人権や人命には口うるさいのにね。やっぱり、肌が白くてキリスト教じゃないと、人間の価値が下がるんでしょうかねえ?特典が付くと、浅黒い肌が白く輝き始めるんでしょうが。