翼は、なかったな

 寒い。寒すぎる…。風呂上りにシャツ一枚で軽く意識を失ってたら、上半身の筋肉が痛くて、すぐに目が覚めた。このまま寒くなり続けられたりしたら、敷布団を敷いたり上げたりする毎日が訪れてしまうのだろうか?やっぱ男なら、極寒も毛布一枚で凌いでみせろってね。という事で、今年も不毛な闘争を繰り広げてみるとするか。

スカートの翼ひろげて [DVD]

スカートの翼ひろげて [DVD]

 この『 スカートの翼ひろげて』という映画を録画していた事を思い出して、とりあえず鑑賞してみた。第2次大戦時に徴兵によって男の働き手が減った事への対策として、イギリス政府は『女子農業奉仕隊員』なんてのを組織し、農場へ派遣していたらしいんだけど、その3人の隊員さんのお話が中心となる映画だ。『女子農業奉仕隊員』というのは初耳だったので、楽しめるかと思ったけど…。なかなか、ねえ…。
 『女子農業奉仕隊員』の3人が全部美女って設定だった為か、『女子農業奉仕隊』のお話は、ほぼ皆無だった。しかも、3人組の年齢設定がメチャクチャで、年長者役の女性が見た目からして偉く若く、一番年下の役の女性は偉く貫禄に満ちていた。ありがちな、性格をバラバラにする設定は、アバズレキャラ・知性的な硬いキャラ(年長者)・婚約者がいる上品キャラ(一番若手で主役)と色分けされているようで、年長者と若手が思いっきりカブっていた…。
 農場の経営者の息子(冴えない)が兵役に就いていない事もあって、序盤で恋愛モノへと物語の方針を決めて行ったのだが、アバズレ役が一番初めに目をつけたもんだから話にならなかった…。
 アバズレキャラの行動:いきなり納屋で農場の息子を誘惑→経営者が近くを通って未遂→息子の婚約者が家に来て、紹介される→その日の内に、ベッドに潜り込んで任務完了!→軍のダンスパーティーに息子と参加→なぜか、軍の男をGET→息子をほったらかして、たぶん軍の男と任務完了!→軍の男と結婚
 知性的な硬いキャラの行動:下品な農場の息子を非難→アバズレの話を聞いて「26なのに処女なの!」と興奮した様子でカミングアウト→ダンスパーティーで知り合ったカナダ人とキスして別れる(カナダ人は翌日、派兵)→「私まだですの。してくださる?」と息子に声を掛け「オレは種馬か!?」と断れる→その夜「気が変わった」と発言する息子と任務完了!→息子と何のやり取りもなし→戦後戻って来たカナディアンと結婚
 婚約者がいる上品キャラの行動:将校っぽい婚約者に想いを馳せる→なぜか突然、農場主に反発して牧草地を耕作地にしたりする→ダンスパーティーで、ほっとかれてヤケになって女を引っ掛けた上に軍人に殴られた息子に優しい声を掛けるが、自業自得と分かると冷たく接する→婚約者と休暇を過ごすが、生理じゃないのに生理と偽って任務不成立→農場に戻ると徴兵審査で、不適格とされた息子が「農場なんか嫌だ」と両親に絡む→そんな事は露知らず農場で仕事をしていると、ドイツ軍の戦闘機が1機現れる→息子が家を飛び出し駆けつける、近くに落ちる戦闘機、抱き合う二人…(全然、意味分からん)→息子「僕は最初から君が好きだったよ」若手「いつからなんてわからないわ」
 なんて感じのストーリー。女は皆、尻軽らしい…。ちなみに、農場の息子だが、冒頭で「お前、どれが好みだ?」とオヤジに聞かれ、「あの黒髪の子」と見事に硬いキャラ(年長者)を選んでいる。
 まあ、そんな運命も何もないお話だけあって、若手の婚約者が飛行機で墜落して両足を切断→同情から結婚。ってオチが待っているんだけどね。さらに、数年後再開した時には、「夫は女に走って」ということで離婚してるし…。なんっていうか、「イギリス人ってダメだ」って言いたい映画なのかな?